三品 |
九品 |
解説 |
上品 |
大乗に値遇するゆえに遇大(ぐうだい)といい、上輩生想(じょうはいしょうそう)と称される。 |
上品上生 |
至誠心、深心、廻向発願心の3種の心を発して往生する者。
これには3種類の者がいるという。
- 慈心をもって殺生を行わず戒律行を具足する者
- 大乗方等経典を読誦する者
- 六念処を修行する者
その功徳により阿弥陀如来の浄土に生じることを願えば、1日もしくは7日で往生できるという。この人は勇猛精進をもち、臨終に阿弥陀や諸菩薩の来迎を観じ、金剛台に載り浄土へ往生し、即座に無生法忍を悟るという。
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上品中生 |
大乗方等経典を読誦せずとも、よく大乗第一義の義趣を理解し、心に畏怖驚動ことなく、因果律を深く信じ大乗を誹謗しない者。
その功徳により聖衆の来迎を受け、往生した後に一宿を経て蓮華が開敷し、7日後に無上道を退かず、諸仏の国土へ赴き、1小劫を経て無生法忍を得るという。
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上品下生 |
因果律を信じ大乗を誹謗せず、ただただ無上道心を起す者。
その功徳により廻向して往生を希求し、また往生した後に1日1夜で華が開き、三七(21)日後に耳目が明らかになり、諸仏の国土へ赴き、3小劫の後に歓喜地に往生するという。
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中品 |
小乗に値遇するゆえに遇小(ぐうしょう)といい、中輩生想(ちゅうはいしょうそう)と称される。 |
中品上生 |
五戒、八戒など諸々の戒律を具足し尽くして悪業を所作しない者。
往生して蓮華が開敷し、即時に阿羅漢果を得て、三明・六神通・八解脱を得るという。
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中品中生 |
1日1夜に五戒・八戒を具足し、また沙弥戒(年少の僧侶が受ける戒律)や具足戒を持ち、威儀端正にして欠くことが無い者。
往生して蓮華が開敷し、法を聞いて歓喜して須陀洹果を得て、半劫を経て阿羅漢となるという。
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中品下生 |
父母両親に孝行し養い、世間に仁義して慈しみ行う者。
臨終の時に阿弥陀仏の本願や国土の楽を知り、往生した後に勢至菩薩や観世音菩薩から教法を聞いて、1小劫の後に阿羅漢となるという。
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下品 |
一生に悪を造作し無間の非法するゆえに遇悪(ぐうあく)といい、下輩生想(げはいしょうそう)と称される。 |
下品上生 |
大乗方等経典を誹謗せずとも、多くの悪事を行って恥じ入ることのない者。
臨終の時に大乗十二部経の経題を聞いて、1000劫の極重悪業を除き、また阿弥陀の名号を唱えると50億劫の生死の罪業を滅除し、化仏の来迎を受けて浄土へ往生し、七七(四十九)日を経て蓮華が開敷し、勢至や観音から聞法信解して菩提心を起し、10小劫を経て菩薩の初地に入るという。
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下品中生 |
五戒・八戒・具足戒を犯し、僧祇物(そうぎぶつ)を偸盗し、不浄の説法をして恥じ入ることのない者。
臨終の時に、まさに地獄に堕さんとした時、阿弥陀仏の十力威徳、光明神通、五分法身(ごぶほっしん)を聞いて、80億劫の生死の罪業を滅除し、地獄の火炎が変じて天華となり、観音や勢至の説法を聞き無上道心を起すという。
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下品下生 |
五逆罪・十悪を所作し、不善を行って地獄に堕すべき者。
臨終の時に善知識に遇い、仏の微妙なる法を聞いて、仏を念じようとしても、苦しみに喘ぎ念じることができない、ただただ十念を心から具足して阿弥陀の名号を唱える(称名念仏)と、念々に80億劫の生死の罪業を滅除し、金の蓮華を見て往生することができ、12大劫を経て蓮華が開敷し、観音や勢至の説法を聞いて、無上の菩提心を起すという。
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